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2019-08-18 17:18:02
【ゆっくりと学ぶ日本の古典】 徒然草 《序段&第一段》こんにちは!授業は退屈でも、試験前に勉強してみると意外と面白い古典文学を、ゆっくりで再現しました。初回は徒然草です!なんとか243段までいけたらいいな…
草 うむ 乱暴なやつら※鎌倉武士基準 下戸で音痴のわい涙目 うぽつです おー、いいシリーズ応援してるで これは期待 うぽつ ええなっ 微妙に小心者っぽくて草 うぽつ いらすとやさん、相変わらず万能すぎるwww うぽつでち ウホッ なに考えてるんですか...
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2019-08-25 00:00:00
【ゆっくりと学ぶ日本の古典】 徒然草 《第二段~第六段》ゆっくりで徒然草を再現するプロジェクト
BGMを選ぶのが難しい…
目次
第二段「君主のあり方」
第三段「男子と恋愛」
第四段「仏教に真剣」
第五段「引きこもり」
第六段「反出生主義」
序段&第一段→sm35557887
シリーズ【ゆっくりと学ぶ日本の古典】→series/55677うぽつ ワイのことやな 1?2? 出家しても性欲全開の外道BBAもいるなw パトロン付きにの世捨て人w お終いだなw 当時の最新ファッションの宋学(朱子学)かぶれ 順徳天皇は倒幕に加担してないのに島流しを希望した特殊仕様者だから… 私腹を~と言うより...
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2019-03-08 17:11:57
高名の木登り 『徒然草 気まま読み』#16今回扱うのは、第百九段。
今回はお試し版無料公開。扱うのは、教科書にもよく掲載された「徒然草」でも特に有名な段。
名高い木登りという男が人に指示をして、高い木に登らせて梢を切らせたところ、高い場所でとても危険に見えたときには声をかけることもなく、降りてきて軒の高さぐらいになって「怪我をするな。気をつけておりなさい」と声をかけた。それはなぜかと兼好が問うと…。
厳しい身分社会の中にありながらも、身分の低い者の言葉といえども聴くべきものを逃さずに記し、評価した兼好の見識にも注目!昔も今も、安全に配慮する事は大事ですね。両師範、どうもありがとうございました。 今でも何かに慎重になる状況では教科書で読んだその段を思い出したり他の人と話の種にしたりします ワンダ・グリーグ「木登りと聞いて」
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2019-04-18 15:43:26
栗ばかり食べる娘 『徒然草 気まま読み』#22今回扱うのは、第四十段。
短いので全文を紹介すると…
因幡(いなば)の國に、何の入道とかやいふものの女、かたちよしと聞きて、人あまたいひわたりけれども、この娘、ただ栗をのみ食ひて、更に米(よね)のたぐひを食はざりければ、「かゝる異様のもの、人に見(まみ)ゆべきにあらず」とて、親ゆるさざりけり。
さてこの話、一体何を言おうとしているのか?
なぜ兼好法師は、この話を『徒然草』の一段に加えたのか?
実はこれ、未だにどの研究者も解明しておらず、有力な説さえ現れていない謎なのです!この段は、偏食の娘を持つ母として、とても興味深いです。発達障害など見え隠れしているのではないかと。 お互いに「なんじゃコリャ?;教えてクリませ」だったんでしゅね イガイガのクリ娘さん、こういうお話もあっていいんじゃない?www 奥深いハナシをしてクリました
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2019-05-17 16:18:03
完全でないことが良い 『徒然草 気まま読み』#27今回扱うのは、第八十二段。
兼好は二人の友人の話から、日本人の独特の美意識について語る。
新品で綺麗なものよりも、少し古びてきたもののほうが味わいがある。
完全に揃っているよりも、いくらか欠けている方が趣がある。
何事につけても、整っているものはよくない。いくらかし残したところがある方が、面白いのである、と兼好は綴っている。
わび・さびなどにも通じる美意識を自覚的に語っているのである。
その一方で日本には、全く清浄なものがよいという感覚もあるのだということも補足でつけ加えて、日本人の多面的な美意識について考える。この話は、読者の生き様も問われますね。両師範、今回も、どうもありがとうございました。 88888 技術云々は副次的な結果論なんだ なんと!? そういう美意識は他の国にはないのだろうか
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2019-09-18 14:56:42
蜜柑に興醒め 『徒然草 気まま読み』#46今回扱うのは、第百三十三段。
全文を紹介すると…
神無月(かみなづき)の頃、栗栖野(くるすの)といふ所を過ぎて、ある山里に尋ね入る事侍りしに、遙かなる苔の細道をふみわけて、心細く住みなしたる庵あり。木の葉に埋(うず)もるる筧(かけい)の雫ならでは、露おとなふものなし。閼伽棚(あかだな)に、菊・紅葉など折りちらしたる、さすがに住む人のあればなるべし。
かくても在られけるよと、あはれに見る程に、かなたの庭に大きなる柑子(こうじ)の木の、枝もたわゝになりたるが、まはりを嚴しく圍ひたりしこそ、少しことさめて、この木なからましかばと覺えしか。
風流な情景描写が美文で綴られ、その光景が目に浮かぶよう。…と思ったら、その後に続く描写の落差に、思わず笑ってしまう一段。多分、兼好もそのギャップを目立たせようとして、前半を殊更に美文で描写したのではないか? そんな茶目っ気も感じさせられます。面倒な人だなぁ・・・、でも気持ちは解ります。両師範、今回も、どうもありがとうございました。
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2019-08-23 14:49:43
枕の方角 『徒然草 気まま読み』#42今回扱うのは、第百三十三段。
全文を紹介すると…
夜(よ)の御殿(おとゞ)は東御枕なり。大かた東を枕として陽氣を受くべき故に、孔子も東首し給へり。寢殿のしつらひ、或は南枕、常のことなり。白河院は北首に御寢なりけり。「北は忌むことなり。また、伊勢は南なり。太神宮の御方を御跡にせさせ給ふ事いかゞ」と、人申しけり。たゞし、太神宮の遥拜は辰巳に向はせ給ふ。南にはあらず。
どちらに頭を向けて寝るのがいいのか。
徒然草の時代からいろいろと言われていて、特に「北枕」は忌み避けられていた。
些細なことではあるけれども、そんな生活感覚がわかる一篇。枕の方向に、その様な理由が昔からあったとは思いませんでした。両師範、今回もどうもありがとうございました。
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2019-07-25 15:48:31
綽名から逃げられない 『徒然草 気まま読み』#37今回扱うのは、第四十五段。
全文を紹介すると…
公世(きんよ)の二位の兄に、良覺僧正と聞えしは極めて腹惡しき人なりけり。坊の傍に大きなる榎の木のありければ、人、「榎木僧正(えのきのそうじょう)」とぞ言ひける。この名然るべからずとて、かの木を切られにけり。その根のありければ、「切杭(きりくひ)の僧正」と言ひけり。愈(いよいよ)腹立ちて、切杭を掘りすてたりければ、その跡大きなる堀にてありければ、「堀池(ほりけ)の僧正」とぞいひける。
あだ名をつけられやすい人って、いる。
それはその人のキャラクターのためであって、当人がいかに気に入らなくても、そのあだ名で呼ばれないようにするための工夫をいくらやろうとも、そのキャラクターが変わらない限り一切無駄なのです!やればやるほど、深みに嵌っていく。我々も気をつけたいですね。両師範、今回もどうもありがとうございました。
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2019-10-16 19:25:56
空のなごり 『徒然草 気まま読み』#50今回扱うのは、第二十段。
全文を紹介すると…
某(なにがし)とかやいひし世すて人の、「この世のほだし もたらぬ身に、たゞ空のなごりのみぞ惜しき。」と言ひしこそ、まことにさも覺えぬべけれ。
ワンセンテンスの、短い段。
この某という人物とは誰か? 「空のなごり」とは何のことか?
諸説あるのだが、ここはそれにはあまりこだわらずに、自分なりの解釈をしてみよう。
いろんな解釈ができて、それぞれに味わい深い感覚を持つことができるだろう。どうせ世捨て人になるのなら、こう格好良くありたいものですね。両師範、今回もどうもありがとうございました。 ゼロ戦に反応する高森氏(笑) 「天気の子」はいいですよ! その通り! 雲の峰から鰯雲へ?
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2019-06-27 16:55:48
子は不要 『徒然草 気まま読み』#33今回扱うのは、第六段。
冒頭で「我が身のやんごとなからんにも、まして數ならざらんにも、子といふもの無くてありなん」
と言い切る兼好。
前回扱った段では「妻を持ってはならぬ」と断言し、さらにここでは、身分が高い人だろうと、取るに足らないものであろうと関係なく、「子は不要」だと断言する。
しかも、子は不要とする根拠が、功成り名を遂げた人の中で子のいなかった者の例ばかり集めてきたり、聖徳太子について史実ではない伝説のエピソードを持ってきたりと、こじつけ感がハンパない。
いったいどうしたんだ、兼好!?
しかしこれも徒然草の味わいの一つ。ここでこう言っているからと言って、それが絶対だと兼好自身も考えていたとは限らない。柔軟性を持って読んで行こう。兼好さんも、人間関係に悩んだ事があったのかな?と思いました。両師範、今回もどうもありがとうございました。 兼好法師も子供時代ははずなんだけど。 玄孫あるある早く言いたい あるある 妻も子もいらない 滅亡 人の言説は矛盾して当たり前か 玄孫ってあいつで...
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2019-01-25 17:35:55
逃げ道はない 『徒然草 気まま読み』#12今回扱うのは、第九十二段。
ある人が弓を習って、二本の矢を持って的に向かうと、師が「初心者は二本の矢を持ってはいけない」と言った。その理由は何か?
まさかそんなことはありえないと思うようなところに、油断は入り込む。全て退路を断って臨まなければならないという、万事に通じる戒めがそこにある!ギク ネットは最悪の逃げ道だな 「修行はいつやるか」「今でしょ!」 日本的だな 聞かないという「逃げ道」も無い 耳が痛い2 カレーさんも 本当に。 耳が痛いです・・・ 流石聞き取りやすい朗読です
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2019-02-27 16:49:34
時期を選ぶな 『徒然草 気まま読み』#15今回扱うのは、第百五十五段。
物事を成就するには、好機を選び、それにふさわしい時期を待つべきであるというのも、一面においては正しい。
しかし、そんなことは言っていられないこともある。
人生には、いつ何が起きるか分からない。本当に重要なことは、時期を待っている場合じゃないものなのだ。
自然の摂理、春夏秋冬の季節の移ろいを観察していると、わかることがある。
ましてや、人の生老病死の移ろいを思うと、悠長なことなど決して言ってはいられないのである!「今言うべきじゃない」とか言う親米派は、死を意識してない 枝野は立憲主義を本当に大事だとは思ってないか 健康法師「まだ死にたくない…」 タナトスがカマを振るえば死は訪れる 死は老病より早い場合もある 「家族計画」サックなら子を生む時期は選べる(笑) ...
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2019-02-08 15:43:57
賢人とは? 『徒然草 気まま読み』#13今回扱うのは、第八十五段。
世の中には、賢人もいれば愚者もいるが、圧倒的に多いのは凡人。
しかし、凡人は賢人にもなれるし、愚者にもなる。
果たして、その分かれ目はどこにあるのか?
それは、実際に賢人を見た時の態度によって決まる。
兼好法師の分析は、現代にも当てはまる。
そして現代は、愚者になることを自ら選ぶ凡人が増大している時代なのかもしれない。いるいる 善悪でなく賢愚で分けるのは判る 学んでも走れない 狂っちょるさん
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2019-05-02 19:23:14
ご譲位後の上皇 『徒然草 気まま読み』#24今回扱うのは、第二十七段。
全文を紹介すると…
御國ゆづりの節會行はれて、劒(けん)・璽・内侍所わたし奉らるゝほどこそ、限りなう心ぼそけれ。
新院のおりゐさせ給ひての春、よませ給ひけるとかや、
殿守の伴のみやつこ(御奴)よそにしてはらはぬ庭に花ぞ散りしく
今の世のことしげきにまぎれて、院にはまゐる人もなきぞ寂しげなる。かゝるをりにぞ人の心もあらはれぬべき。
先頃、200年ぶりの天皇ご譲位が行われたが、譲位が当たり前だった時代の『徒然草』に書かれた譲位はどういうものだったのかというと、それは大層侘しさを感じさせるものだった。
そこに書かれた譲位は、95代・花園天皇から96代・後醍醐天皇へのものであると推測されている。
つまり、南北朝の動乱前夜の譲位であったという事情がそこにはあった。
今回、祝賀の中でご譲位が実現したのは実に幸福なことだったと実感。
さらには、ご譲位に伴い行われる三種の神器の継承について、桓武天皇の時代から鏡だけは動かされなかったという定説に対して、実は鏡も動かされていたのではないかと思われる記述があるという、興味深い余談も登場!面白い 二次資料か 研究者の貌だ 写経した人 太子を戒める 伏見宮統なんて出来てほしくない! 富士
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2019-01-11 15:21:20
財産は残すな 『徒然草 気まま読み』#10今回扱うのは、第百四十段。
この段にも兼好の生活哲学、美意識が強く表れている。
死んだ後には、何も残らないようにすべきだという兼好。遺品につまらないものがあるとみっともない、というのはまだわかるが、立派なものがあっても、それはそれでみっともないという。
さらに財産など残せば、遺族に余計な争いが起こりかねない。
執着を捨て、シンプルライフを目指せという兼好の意識、これも現在に通用する。床が抜けない限りはwww 昔のは長持ちしますよね あるある ^p^ ヒィ(;´Д`) ミニマリストですね でしょうね! メルカリ… へーそりゃスゴイ 生前贈与か 百田…
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2019-01-17 15:58:32
仏はどこから来たのか 『徒然草 気まま読み』#11今回扱うのは、第二百四十三段。
徒然草最後の段ですが、順不同で取り上げているので、これが最終回ではありません。
兼好が8歳の時、父親に「仏とはどういうものなのでしょうか」と尋ねた。
父親は、「仏は人がなったものだ」と答えたので、さらに兼好は「人はどうやって仏になったのか」と尋ねる。
父親が「仏の教えによるものだ」と答えると、さらに兼好は「その仏は何が教えたのか」と問いを重ねる。そしてついに答えきれなくなった父親は…
ちょっと微笑ましくもある、子供時代の思い出話。親あるあるw 鶏が先かw 243段
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2019-02-22 17:50:01
保守の神髄 『徒然草 気まま読み』#14今回扱うのは、第百二十七段。
全文を紹介すると…
改めて益なきことは、改めぬをよしとするなり。
これだけ。これで全文である。
だが、このワン・センテンスに、「保守の神髄」が語られている!
このわずかな文章の中に、いろんな含みがあり、単に頑迷固陋に古いものを固守することを推奨しているわけでもないし、その一方で、予測不可能な未来に対しては慎重に臨むべきだと諭す意味も含まれている!
果たしてそれを、読み取れるか?益を考える いそう ひやぁwww 神髄 humuhumu 時効ですか 改めるべきこと=因習 ←伝統 改めて益なきこと=伝統 改めて益なきこと=因習 アメリカ様のための改革… 官僚批判する奴に多い 改革派vs不精(笑) バークさん 吉田兼好>西部邁? ...
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2019-05-16 10:50:16
孤独こそ良い 『徒然草 気まま読み』#26今回扱うのは、第七十五段。
つれづれわぶる人は、いかなる心ならむ。紛るゝ方なく、唯一人あるのみこそよけれ。
この冒頭部分に、言いたいことが凝縮されている。
孤独で退屈な状態でいることを嫌がる人は、どういう心境なのだろう、その気が知れない。たった一人でいることこそがいいのだと兼好は言う。
世に従い、人に交われば、それに迎合し、自分自身を失うというのである。
兼好はその生き方を貫き、自分を通したからこそ『徒然草』を後世に残した。
兼好の生きた時代ですら、このようなことを批判しなければならなかったのである。
それならば、SNSによって、とにかく人と繋がりたい、人の評価を受けたいという意識が強迫観念にまでなっているような現代を兼好が見たら、一体何を思っただろうか…?会ってみなきゃ分からない 孤独に耐えれる器が無いのに、孤独になっている人が多い ニュースとか 孤独を嫌がるけど、近所付き合いも嫌がる 木蓮師範のSNS・・・! 漫画、動画、ゲーム辺りですね。 人生を楽しむためには 自分が確立した孤独 実際会ってみない...
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2019-08-16 16:46:32
愛欲の道 『徒然草 気まま読み』#41今回扱うのは、第九段。
一部を紹介すると…
事に觸れて、うちあるさまにも、人の心をまど(惑)はし、すべて女の、うちとけたる寝(い)も寝(ね)ず、身を惜しとも思ひたらず、堪ふべくもあらぬ業にもよく堪へ忍ぶは、たゞ色を思ふがゆゑなり。
女性の色香ほど人を惑わすものはない。
その色欲の止めがたいことは、他のどんな欲望とも比較にならず、老人も若者も、智者も愚者も変わりがないと力説する兼好。
女の色香が人を惑わす力の強さについて、未だにどの研究者にも出典がわからない形容句を用いて警告を発する兼好。
兼好…いったい、女性と何があった?昔からそうだったのかw きも
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2019-06-15 15:39:14
話し方で人品が知れる 『徒然草 気まま読み』#31今回扱うのは、第五十六段。
一部を紹介すると…
久しく隔たりて逢ひたる人の、わが方にありつる事、數々に殘りなく語り續くるこそあいなけれ。隔てなく馴れぬる人も、程経て見るは、恥しからぬかは。次ざまの人は、あからさまに立ち出でても、今日ありつる事とて、息もつぎあへず語り興ずるぞかし。
人と話をする時の態度で、その人が一流か二流かがわかると、何とも手厳しい分析をする兼好。
思わず「私は二流だ~」と嘆くもくれんさん。でも、これって誰にも覚えがあることでは?
それに、言ってることの中には、単に兼好の好みじゃないの?とか、それはいまの時代では違うんじゃないの?とか言いたくなるようなこともちらほら。
とはいえ、やっぱり耳の痛いところを突いているところがあって、思わず知らず反省会になってしまう一段。笑ってはいけない きついなぁ 言っちゃう じんぴん いつの時代も承認欲求はあったのでしょうか。 よほど迷惑な人が多かった? 面白いことを言っているのにそれに気づけず無反応なのに、程度の低い面白くもないことには反応し馬鹿笑いしている人のことをダメだと言...
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2019-06-22 15:20:14
妻帯するな! 『徒然草 気まま読み』#32今回扱うのは、第五十六段。
一部を紹介すると…
妻といふものこそ、男の持つまじきものなれ。「いつも獨り住みにて」など聞くこそ、心憎けれ。
「たれがしが婿になりぬ」とも、又、「いかなる女をとりすゑて、相住む」など聞きつれば、無下に心劣りせらるゝわざなり。異なることなき女を、よしと思ひ定めてこそ、添ひ居たらめと、賤しくもおし測られ、よき女ならば、此の男をぞ、らうたくして、あが佛と守りゐたらめ。
普段はなるほどと思わされる含蓄のある話ばかりの『徒然草』ではありますが、今回ばかりは「どうしたんだ、兼好!?」と思ってしまう一段。
とにかく男たるもの、妻だけは持ってはいけないと口を極めて罵る兼好。
大したことのない女を良いと思って妻にしている男はつまらない、と言うのはまだわかるけれども、素晴らしい女性に尽くされていても「その程度の男か」と言い放つ。女性に対して厳しい論調は以前にもあったけれども、ここまでくると、一体何があったの?と思ってしまう。
誤解がないようにと、高森氏が自身の結婚観などについても語ります!仏教は女性を徹底的に貶めるからなぁ 平安時代の貴族かしら? なるほどねぇ まさに縁だねぇ・・できた人は 法師はかなり女性からの何かトラウマを受けたんだろうねぇ・・ 主人もあたしも記念日忘れちゃってたわ;; いいご両親だったんですね 無理したらだめ 家...
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2019-05-09 15:36:26
親しき人を見直す 『徒然草 気まま読み』#25今回扱うのは、第三十七段。
全文を紹介すると…
朝夕へだてなく馴れたる人の、ともある時に、我に心をおき、ひきつくろへる様に見ゆるこそ、今更かくやはなどいふ人もありぬべけれど、猶げにげにしく、よき人かなとぞ覺ゆる。
疎き人の、うちとけたる事などいひたる、また、よしと思ひつきぬべし。
この段では、人間関係の距離感の取り方について考察する。
一見、今さら気を使わなくてもいいじゃないかと思えるような間柄の相手でも、その時に合わせて、しかるべき時に然るべき態度を取れるかどうかというのは重要なこと。
そこに、他人を他人として尊重した上で親しんでいるのか、そうではないのかということが表れる。
短い表現の中に、現在にも通用する教訓が語られている。いるいる 親しき中にも礼儀あり
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2019-10-25 16:08:37
「富む」とは何か 『徒然草 気まま読み』#52今回扱うのは、第百二十三段。
重要な部分を紹介すると…
人の身に止む事を得ずして營む所、第一に食ふ物、第二に著る物、第三に居る所なり。人間の大事、この三つには過ぎず。飢ゑず、寒からず、風雨に冒されずして、しづかに過(すぐ)すを樂しみとす。但し人皆病あり。病に冒されぬれば、その愁へ忍び難し。醫療を忘るべからず。藥を加へて、四つの事、求め得ざるを貧しとす。この四つ、缺けざるを富めりとす。この四つの外を求め營むを、驕(おごり)とす。四つの事儉約ならば、誰の人か足らずとせん。
衣食住に「医」を加えているところが兼好独自の考え。この4つが揃っていれば「富」、それが満たされないのが「貧」、それ以上のものを求めるのが「驕」。実に明快な、兼好ならではの人生の価値観。医療も大切でしょう 駄洒落w 時間は皆大切 トムハンクス 間違っていないが、全ての人間に適用できないです FTAが皆保険を壊します 富んでもない! 腹八分目にしないから病を得るとも言う 朝鮮人参のために娘は吉原に行くから… 兼好は意気軒高ではないと…...
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2019-04-12 16:45:07
拙きものは女なり 『徒然草 気まま読み』#21今回扱うのは、第百七段。
今だったら炎上必至?の、凄まじい女性論。
まず前半では、京都の朝廷に務める男たちの間では、女性からの評価や視線が非常に重んじられているという状況が記される。
それを受けた後半で、兼好は女性とはどういうものであるかについて、ボロクソに語っていく。
「すなおならずして、拙きものは女なり」と、ものすごい断言。返す刀で、そんな女の歓心を買おうとする男も斬って捨てている。
一体何があった、兼好!?
そこまで言う理由が、最後にちょっとほの見えて、兼好法師のまだ悟ってなさそうな人間像が浮かび上がる。世の中の半分は女性ですものね(LGBTもあるけどまあ) さんせーいwww ありのまましかないのに・・ わざとらしいのはダサいよ ヒョーロンしてる女ども 「あなた、てっぺんかけましたか? ウィットを試したんだな 机の上の盆栽はパセリですか? 難し過ぎ ...
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2019-09-06 16:22:43
男として願わしいこと 『徒然草 気まま読み』#44今回扱うのは、第一段。
有名な「つれづれなるまゝに、日暮らし、硯に向ひて…」の序段に続く第一段で兼好が語ることは、やはり「つかみ」を意識してか、人として、男として、望ましいこと、願わしいことは何だろうかという、間口の広い題材となっている。
一部を紹介すると…
人は、かたち・有樣の勝(すぐ)れたらんこそ、あらまほしかるべけれ。物うち言ひたる、聞きにくからず、愛敬ありて、言葉多からぬこそ、飽かず向(むか)はまほしけれ。めでたしと見る人の、心(こころ)劣りせらるゝ本性(ほんじゃう)見えんこそ、口をしかるべけれ。
人品(しな)・容貌(かたち)こそ生れつきたらめ、心はなどか、賢きより賢きにも、移さば移らざらん。かたち・心ざまよき人も、才なくなりぬれば、しな(=人品)くだり、顔憎さげなる人にも立ちまじりて、かけずけおさるゝこそ、本意なきわざなれ。
兼好の思う、いい男の条件が、かなり具体的に語られている。これが『徒然草』の「入り口」である!達筆過ぎも 嘲っているね 兼好版「学問のすすめ」 表情筋が固定される 表情次第ってこともある 叩かれやすい時代ですから… おいおい、法師よ! ???「落ちぶれてスマン!」 竹田「貴方とは血統がちがうんです!」 男として嘆かわしいこと 中身を磨ければ一...
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2019-05-23 15:00:00
真の専門家とは 『徒然草 気まま読み』#28今回扱うのは、第百八十七段。
全文を紹介すると…
萬の道の人、たとひ不堪なりといへども、堪能の非家の人にならぶ時、必ずまさることは、たゆみなくまさることは、たゆみなく愼みて軽々しくせぬと、ひとえに自由なるとの等しからぬなり。
藝能、所作のみにあらず。大方の振舞ひ・心づかひも、愚かにして謹めるは得の本なり。巧みにしてほしきまゝなるは、失の本なり。
世の中には、何のジャンルにおいても、プロであるのに技量に劣る人もいれば、素人にもかかわらずプロ顔負けの上手さを見せる人もいるものである。
しかし、プロと素人を並べてみれば、必ずプロの方が優ると兼好は言う。
それはなぜか?
ここから、「プロとは何か?」ということが見えてくる。皇室で育ったとはいえ、あの品格は並の努力では身につかないでしょうね それでもオーラの桁が違う 聖域で研鑽した天皇が最強ですね
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2019-03-28 19:58:37
勅書を持たる者は下馬せず 『徒然草 気まま読み』#19今回扱うのは、第九十四段。
短いので全文を掲げると…
常磐井相國、出仕したまひけるに、勅書を持ちたる北面あひ奉りて、馬よりおりたりけるを、相國、後に、「北面なにがしは、勅書を持ちながら下馬し侍りし者なり。かほどの者、いかでか君に仕うまつり候ふべき」と申されければ、北面を放たれにけり。
勅書を馬の上ながら捧げて見せ奉るべし、下るべからずとぞ。
朝廷のトップである太政大臣・西園寺実氏が朝廷に出てきた時、上皇の手紙を持った武士が乗った馬と出会った。武士は馬から降りて礼儀を示したが、その行為がけしからんと、西園寺はその武士の職を解いてしまった。それはなぜか?
天皇・上皇の権威とはどのように担保されてきたのかがうかがえるエピソード。- 156
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2019-03-21 19:32:20
死を憎まば、生を愛すべし 『徒然草 気まま読み』#18今回扱うのは、第九十三段。
誰もが身につまされるであろう、生と死に関する話。
死を恐れるならば、もっと生を楽しもう。
もし死を憎むなら、もっと生を愛そう。
それができないのは、死を恐れていないからというわけではない。
そして、死生観にはさらに高度な次元がある…
ごく身近な話から語り出して、人生の本質にまで到達する『徒然草』の奥深さ。話が飛躍し過ぎたら一般人は笑いますわ 生も死も超越するのは仏の世界か 死を意識しないと生が輝かない 前フリ?
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2019-11-07 17:03:55
競争の弊害 『徒然草 気まま読み』#54今回扱うのは、第百三十段。
結論部分を紹介すると…
人に勝らむことを思はば、たゞ學問して、その智を人に勝らむと思ふべし。道を學ぶとならば、善に誇らず、ともがらに爭ふべからずといふ事を知るべき故なり。大きなる職をも辭し、利をも捨つるは、たゞ學問の力なり。
勝負ごとに入れ込むことの不毛を兼好は説く。
ただ勝ち負けにこだわって快感を得るということは、負けた人に不快感を味わわせて喜ぶということであり、徳に背くし、長く恨みを買うことも多く、いいことがない。
だから人に勝ちたいと思うのなら、学問をしてその智で勝てという、兼好の深い洞察。
古典に対する造詣が非常に深かった作家・田辺聖子が『古典の森へ』で語った徒然草評もご紹介!40,50ははなたれ坊主・ もくれん様は哭らせたい 哭ってる(笑) 東大卒の官僚に多い人種? 知識人も知識の多寡で争っています…
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2019-10-04 17:14:16
小林秀雄の「徒然草」論 『徒然草 気まま読み』#48今回は少し趣向を変え、徒然草の本文から離れて、昭和を代表する批評家、「批評」をジャンルとして確立し、文学であり芸術であるというレベルにまで高めた小林秀雄が、早くから徒然草を絶賛していたということを紹介する。
兼好が「徒然草」で書いていたことは「批評」であり、兼好こそが自らの先駆者であると小林は見ていたようだ。
その著作集『古典と伝統について』から、そんな小林秀雄の「徒然草」論を紹介する。
そして、最後に小林秀雄がイチ押しとして挙げる徒然草の段は…?小林秀雄の神霊が降臨? 栗ぼっち? あえて「そこ」(笑) 鴨長明は単なるニヒリスト だろうな えーねん(笑) 読んでみたいな わからんでしょ? 田中角栄の文章もうまいと褒めた 何べん読んでもわからん 文章が難しすぎて 年齢不相応に多い? うらやましい...
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2019-08-08 15:39:10
命長ければ、辱(はじ)多し 『徒然草 気まま読み』#40今回扱うのは、第七段。
全文を紹介すると…
あだし野の露消ゆる時なく、鳥部山の煙立ちさらでのみ住み果つる習ひならば、いかに、物の哀れもなからん。世は定めなきこそいみじけれ。
命あるものを見るに、人ばかり久しきはなし。かげろふの夕を待ち、夏の蝉の春秋を知らぬもあるぞかし。つくづくと一年(ひととせ)を暮らす程だにも、こよなうのどけしや。飽かず、惜しと思はば、千年(ちとせ)を過すとも、一夜の夢の心地こそせめ。住みはてぬ世に、醜きすがたを待ちえて、何かはせん。命長ければ辱(はじ)多し。長くとも四十(よそぢ)に足らぬほどにて死なんこそ、目安かるべけれ。
そのほど過ぎぬれば、かたちを恥づる心もなく、人に出(い)でまじらはん事を思ひ、夕(ゆふべ)の日に子孫を愛して、榮行(さかゆ)く末を見んまでの命をあらまし、ひたすら世を貪る心のみ深く、物のあはれも知らずなり行くなん、浅ましき。
徒然草の中でも特に美文で格調の高い段。
ただひたすら生きることのみに執着していたら、千年生きても足りないと思うだろう。
限りある命を受け入れることができるか?
永遠の命を手に入れるよりも、大切なこととは何か?
手塚治虫の『火の鳥』などのテーマに受け継がれていく、人生・生命に関する哲学。
さらには、日本人の感覚の底にある「永遠」の目指し方などについても語ります。bgm変わった? 継がれていくものの永続性に価値がある 遷宮 永遠でないからこそ輝く命 素晴らしい! (笑) へー。
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2019-08-02 19:58:57
稽古の心得 『徒然草 気まま読み』#39今回扱うのは、第百五十段。
一部をを紹介すると…
能をつかんとする人、「よくせざらむ程は、なまじひに人に知られじ。内々よく習ひ得てさし出でたらむこそ、いと心にくからめ」と常にいふめれど、かくいふ人、一藝もならひ得ることなし。
ちょっと厳しいことを言っているが、言われてみればそのとおり。
こっそり練習して、上手くなったら発表しようなんて思っている人は、何事も身につけられた試しはない。
どんなに下手であろうと、失敗しようと、恥をかこうと、構わずに披露してみることこそが重要。
これ、「ゴー宣道場」にも通じる話なので、今度参加する人は見ておいてくださいね!背伸びの罠との戦いなのかも 恥を晒してでも鍛錬 現場では通用しない考えですねー
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2019-07-13 14:12:03
伊勢から上京した鬼 『徒然草 気まま読み』#35今回扱うのは、第五十段。
一部を紹介すると…
應長のころ、伊勢の國より、女の鬼になりたるを率て上りたりといふ事ありて、その頃二十日ばかり、日ごとに、京・白川の人、鬼見にとて出で惑ふ。「昨日は西園寺に參りたりし、今日は院へ参るべし。たゞ今はそこそこに」など云ひあへり。まさしく見たりといふ人もなく、虚言(そらごと)といふ人もなし。上下(かみしも)たゞ鬼の事のみいひやまず。
前回に続いて、現在の「都市伝説」を思わせる話。
伊勢から女の鬼を連れて京に上った者がいるという噂がたち、噂が噂を呼んで、京の都は騒然。
珍しいものが見れると「鬼見」に繰り出す人もいて…
前回お見せできなかった「猫又」の絵や、「鬼」のイメージの変遷がわかる絵などもお目にかけます!♪ウワサを信じちゃいけないよ---山本リンダ 噂に踊らされるのは今もよくある ゴジラ見 鬼になった女はいるでしょうコワ; 亡くなる事を「鬼籍に入る」って言いますね すぐ消化してう●こになっちゃうの お腹いっぱいになるね わたしきれい?(笑) 「近代の呪い」
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2019-12-12 16:20:08
酒の功罪 『徒然草 気まま読み』#59今回扱うのは、第百七十五段。
この段は徒然草の中でも突出して、最も長い。
その長文で兼好が語っていることは、とにかく酒というものがいかに有害で、酒のみがみっともなく、はた迷惑で、一切いいことなんかないということ。
よくもこれだけ思いつくなというくらいのお酒の悪口をつらつら書き並べていて、酒のみにとっては耳が痛すぎてもう聞きたくないと思いそうなところだが、終盤になってくると論調が変わってきて…
どんなに問題があっても捨てがたい魅力があるもの、それが酒!酒が好きなのか嫌いなのか 今回はすごいなw なんだこりゃw ムチャラクチャラだw Wwww ハラスメントですなぁ やばいですねw 飲める人には魅力あると思います。 友人が飲めない場合は? 飲んでもいいけど、飲めない人に勧めないで。 私もこの回は聞きた...
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2019-06-06 15:07:19
旅の効用 『徒然草 気まま読み』#30今回扱うのは、第十五段。
全文を紹介すると…
いづくにもあれ、暫し旅立ちたるこそ、目さむる心地すれ。
そのわたり、こゝかしこ見ありき、田舎びたる所、山里などは、いと目馴れぬことのみぞ多かる。都へたよりもとめて文やる。「その事かの事、便宜に忘るな」など、言ひやるこそをかしけれ。
さやうの所にてこそ、萬に心づかひせらるれ。持てる調度まで、よきはよく、能ある人・かたちよき人も、常よりはをかしとこそ見ゆれ。
寺・社などに、忍びてこもりたるもをかし。
普通なら、旅に出ることの目的は、行った先の珍しいものや風光明媚な景色など、普段触れることのないものを見て、そこに価値を見出すことにあると思うところだが、やはり兼好は違う。
兼好は、旅に出て日常から切断されることで、むしろ日常の価値を再発見するところに意味があるという。
言われてなるほどと思う、旅の値打ちとは?「大嘗祭」の本買いましたよー
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2019-11-29 16:11:48
凶相の理由 『徒然草 気まま読み』#57今回扱うのは、第百四十六段。
全文を紹介すると…
明雲座主、相者(さうじゃ)に逢ひ給ひて、「己(おのれ)若し兵仗の難やある」と尋ねたまひければ、相人、「實(まこと)にその相おはします」と申す。「いかなる相ぞ」と尋ね給ひければ、「傷害の恐れおはしますまじき御身にて、假にもかく思しよりて尋ね給ふ。これ既にそのあやぶみの兆なり」と申しけり。はたして矢にあたりて失せ給ひにけり。
「虫の知らせ」というものがある。
する必要がないはずの心配が、心の中に沸いてきて、不安でしょうがなくなってきたりする。
それはほんの気のせい、取り越し苦労か?
いや、そんな不安を感じた時点で、実は危機的状況になっているのだ…という、ちょっと怖くなってくる話。信長の焼き討ちの時の座主も? 比叡山座主は千日回峰行を乗り越えたのにか… ひえーーーー! 座主
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2019-10-18 17:11:15
法然の教え 『徒然草 気まま読み』#51今回扱うのは、第三十九段。
全文を紹介すると…
或人、法然上人に、「念佛の時、睡りに犯されて行を怠り侍る事、如何(いかゞ)して此の障りをやめ侍らん」と申しければ、「目の覺めたらむ程、念佛し給へ」と答へられたりける、いと尊かりけり。又、「往生は、一定(いちじょう)と思へば一定、不定と思へば不定なり」といはれけり。これも尊し。
また、「疑ひながらも念佛すれば往生す」とも言はれけり。是も亦尊し。
親鸞の師である浄土宗の開祖・法然。
その法然の教えを、実に徒然草的な、味わい深い筆致で紹介している。
厳しい修行を必要としない、念仏を唱えれば往生ができるという教えであるにもかかわらず、念仏の時に睡魔に襲われて行がおろそかになるという相談をする者がいた。
それに対する法然の答えに注目するあたりに、多くの衆生に救いの門を開こうという法然の姿勢に対する兼好の共感が見られる。あるある 毛「宗教はアヘンだ」 相対主義? イェホバに聞かせてやりたい(笑) 念仏は眠いから… 親鸞なおもて往生を遂ぐ、況や法然をや
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2019-04-04 16:47:19
良き細工 『徒然草 気まま読み』#20今回扱うのは、第二百二十九段。
すごく短いので全文を掲げると…
よき細工は、少し鈍き刀をつかふといふ。妙觀が刀はいたく立たず。
これで全文。
しかしこれだけで、優れた表現をするには何が大事なことなのかということを考えさせられる。
良い細工をするには、少し切れ味の鈍い刀を使う。
それはなぜ?- 129
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2019-03-14 16:44:09
珍しすぎる宝物 『徒然草 気まま読み』#17今回扱うのは、第八十七段。
短いので全文を掲げると…
或者、小野道風の書ける和漢朗詠集とて持ちたりけるを、ある人、「御相傳浮けることには侍らじなれども、四條大納言撰ばれたるものを、道風書かむこと、時代や違ひはべらむ、覺束なくこそ」といひければ、「さ候へばこそ、世に有り難きものには侍りけれ」とていよいよ秘藏しけり。
まるで落語みたいなエピソード。
特に何の教訓にもなりそうにないけれど、何か現代でも似たようなことがありそうな。『徒然草』には、こんなのもあるのです。しょんなバナナ; しんじゅられない これがホントの「へぽーん!(@o@);;」であります そりゃ“有ることが難い"わけだwwww
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2019-11-22 19:37:23
神になった業平 『徒然草 気まま読み』#56今回扱うのは、第六十七段。
一部を紹介すると…
賀茂の岩本、橋本は、業平・實方(藤原實方)なり。人の常にいひ紛(まが)へ侍れば、一年(ひととせ)參りたりしに、老いたる宮司の過ぎしを呼び止(とゞ)めて、尋ね侍りしに、「實方は、御手洗に影の映りける所と侍れば、『橋本や、なほ水の近ければ』と覺え侍(はべ)る。吉水和尚の、
月をめで花をながめし古(いにしえ)の やさしき人は こゝにあり原
と詠みたまひけるは、岩本の社とこそ承りおき侍れど、己(おのれ)らよりは、なかなか御存じなどもこそさぶらはめ」と、いと忝(うやうや)しく言ひたりしこそ、いみじく覺えしか。
上賀茂神社の岩本社には、在原業平が祀られている。
実在の人間を神として祀っているわけである。
人をご祭神とする神社といえば、まず思い浮かぶのが靖国神社。他には楠正成を祀る楠公神社などがあるが、これは明治以降の政治目的によってつくられた、新しい信仰だなどと非難する者がいる。
しかし、人を神とするのは決して「新しい伝統」ではないのだ。本居宣長の定義ですな 荷田春満とかも? 北野天満宮はそうですね 平安のイケメンは…下膨れかも… ナルキッソス?
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2019-12-27 16:27:13
嘘の世の中 『徒然草 気まま読み』#61今回扱うのは、第七十三段。
最初の一文だけ紹介すると…
世にかたり傳ふる事、誠は愛なきにや、多くは皆虚言(そらごと)なり。
「世の中に語り伝えられていることは、真実は面白くないからだろうか、多くは皆ウソである」
強烈な皮肉から始まり、世の中にどれほど嘘が蔓延しているか、どのようにして嘘が広まって、信じられてしまうのかといったことを、さまざま実例を挙げていく。
人の言うことに対してリアルに、シビアに、クールに向き合う姿勢が見えるが、しかし、それだけで終わらないのが徒然草。
そこに兼好法師の知性と理性を感じる洞察がある。竹田恒泰 竹田恒泰のことだw 竹田恒泰のことだ 稀有な例だけど… ツッコめ! 後で暴露本で語られるわけね 嘘の神輿か… 見てきたような嘘を言うヤツ 烏滸 蠢く? それはボケだからツッコミをいれないと 嘘も100回言えば本当になる 嘘の枝野
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2019-07-18 15:24:06
子を持つべし 『徒然草 気まま読み』#36今回扱うのは、第百四十二段。
一部を紹介すると…
心なしと見ゆる者も、よき一言はいふ者なり。ある荒夷の恐ろしげなるが、傍(かたへ)にあひて、「御子はおはすや」と問ひしに、「一人も持ち侍らず」と答へしかば、「さては、物のあはれは知り給はじ。情なき御心にぞものし給ふらむと、いと恐ろし。子故にこそ、萬の哀れは思ひ知らるれ」と言ひたりし、さもありぬべき事なり。恩愛(おんあい)の道ならでは、かゝるものの心に慈悲ありなむや。孝養の心なき者も、子持ちてこそ親の志は思ひ知るなれ。
確か以前に扱った段では、「絶対に子供なんて持つものじゃない」と言ってたはずだが? と思った人もいるかもしれないが、これは矛盾というわけではない。兼好はケース・バイ・ケースでその時の心の赴くように書いていて、この人の場合は、子を持ってこそ人の心がわかったのだと言っているのである。
そして話はさらに続き、恥ずべきことをする人、罪を犯す人を無下に非難するのはよくない、そうするには、その人なりの事情があることを考えるべきだと説き、些細なことから話がどんどん深くなっていく。これぞ徒然草の醍醐味。- 124
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2019-07-27 14:34:42
悪筆を憚らず 『徒然草 気まま読み』#38今回扱うのは、第三十五段。
非常に短いので、全文を紹介すると…
手の惡(わろ)き人の、憚らず文かきちらすはよし。見苦しとて人に書かするはうるさし。
字の下手な人が、それを気にせず文を書くのはいいことである。見苦しいと思って人に代筆をさせるのは嫌味なものである。
今ではワープロもあるわけだが、手紙で気持ちを伝えようと思ったらやはり本人の肉筆。字の上手い下手など関係ない。
現在でもすんなり通じる兼好の美意識。
ついでに、字の上手い下手を巡って現在一年がかりでもめている泉美家のエピソードも登場します。ワープロも今や昔
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2019-08-29 13:57:21
謎のなぞなぞ 『徒然草 気まま読み』#43今回扱うのは、第百三十五段。
藤原資季(すけすえ)大納言入道という人物が、宰相中将・源具氏(ともうじ)に対して、「おまえさんの尋ねる程度のことなら、どんなことだって答えてみせよう」と言ったことが発端となり、話が大きくなって、御前にて争うことになり、もし資季が具氏の尋ねる問いに答えられなければ、ご馳走をするということになった。
そこで具氏が尋ねたのは、幼い時から聞いていたが、未だにわからないなぞなぞの答え。
そのなぞなぞとは
「馬のきつりやう、きつにのをか、なかくぼれいりぐれんどう」
資季はついに答えられず、具氏の勝ちとなったのだが、それで、このなぞなぞの答えは?- 118
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2019-07-04 17:33:49
猫又出現! 『徒然草 気まま読み』#34今回扱うのは、第八十九段。
山奥に猫又という妖怪がいて、人を食うそうだとある人が言うと、またある人が、山奥でなくても、この辺でも年を取った猫が妖怪になって、人を食うらしいぞとある人が言う。
そんな話を聞いたある法師が、自分のように独り歩きをする者は気を付けないといけないぞと思っていたところ…
昔の話というなかれ。このような話が誰からともなく広がっていく様は、現在の「都市伝説」なんかにもそっくり。
そして、すっかり信じ込む人もいる一方で、兼好はじつに冷ややかな視線を向けている。
これも、今とあんまり変わらないようで…今だって現在進行形でいますよ、猫又も信じちゃう人も 兼好さん、最後の一言でジャンジャン(おしゅまい)♪ この段は、なんかおぼっちゃまくんみたいなノリですねww 猫、またネ~♪
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2019-12-06 16:35:43
盃の酒を少し残す 『徒然草 気まま読み』#58今回扱うのは、第百五十八段。
全文を紹介すると…
「杯の底を捨つることは、いかゞ心得たる」と、ある人の尋ねさせ給ひしに、「凝當(ぎょうたう)と申し侍れば、底に凝りたるを捨つるにや候らん」と申し侍りしかば、「さにはあらず。魚道なり。流れを殘して、口のつきたる所をすゝぐなり」とぞ仰せられし。
この当時、盃で酒を回し飲みするときには、注がれた酒を飲み干さずに、少し残してそれを捨ててから次の人に渡すという習慣があった。それはなぜか?
ある人のいう答えに、兼好法師は納得したからそれを書き記したのだろう。
一説には、その人の説明は誤りだとも言われているが、その真偽はともかく、兼好が納得したことには共感できるのでは?「ご返杯」という礼?があって、その盃で飲まないと失礼にあたる 酔いが回ると洗わなくなるらしいが でも母方の爺さんは使ってたんだ 今は盃洗自体見かけなくなったが 盃洗(はいせん)で盃を洗って回すのはもっと後か 毒殺のリスクだったり? まさかの俗説? あ...
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2019-12-20 16:12:16
心を慰めるもの 『徒然草 気まま読み』#60今回扱うのは、第二十一段。
前段部分を紹介すると…
萬の事は、月見るにこそ慰むものなれ。ある人の、「月ばかり面白きものは有らじ」と言ひしに、またひとり、「露こそあはれなれ」と爭ひしこそ、をかしけれ。折にふれば何かはあはれならざらん。
ある人は、見て最も心を慰められるものは月だといい、ある人は露だと言い争う。
現代では考えられない論争で、時代の違いを感じさせられるが、逆に言えば現代人は何もせずに花鳥風月を眺めるような「すき間の時間」を持つ心の余裕を失っているのではないだろうか?ビデオ撮っても見返すことはないですね。 私は雲が好きです。 自然の感性を尊びたい 真剣勝負を避ける 形にとらわれている ビルの谷間に覗く空が高い ファインダーからしか現実を見れない これが感性の劣化の正体かも 感性を楽しむ ??「記憶は信じられない」...
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2019-05-30 17:05:36
倹約を旨とすべし 『徒然草 気まま読み』#29今回扱うのは、第二段。
全文を紹介すると…
いにしへの聖の御代の政をも忘れ、民の愁へ、國のそこなはるゝをも知らず、萬にきよらを盡して、いみじと思ひ、所狭きさましたる人こそ、うたて、思ふところなく見ゆれ。
「衣冠より馬・車に至るまで、あるにしたがいて用ゐよ。美麗を求むることなかれ」とぞ、九條殿の遺誡にも侍る。順徳院の、禁中の事ども書かせ給へるにも、「おほやけの奉物は、おろそかなるをもてよしとす」とこそ侍れ。
ここに出てくる「順徳院」の教えは、現在に至るまで、歴代天皇が守ってきたことである。
それがこの時代には、貴族の間にも共有されていたことになる。
いや、兼好がわざわざ書いているということは、実際には守られていないという現状があったということか?ゴーンのせいか…
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2019-11-15 17:06:29
心惑わす色欲 『徒然草 気まま読み』#55今回扱うのは、第八段。
全文を紹介すると…
世の人の心を惑はすこと、色欲には如かず。人の心は愚かなるものかな。
匂ひなどは假のものなるに、しばらく衣裳に薫物(たきもの)すと知りながら、えならぬ匂ひには、必ず心ときめきするものなり。久米の仙人の、物洗ふ女の脛(はぎ)の白きを見て、通を失ひけんは、まことに手足・膚(はだえ)などのきよらに、肥え膏(あぶら)づきたらんは、外の色ならねば、さもあらんかし。
時代を超えた古典には、現代にもそのまま通用する普遍性がある。
そしてその作者について、何世紀も前の人とは思えないような親しみを感じるところがある。
今回紹介する段は、まさにその二つの特徴が良く表れている。
とにかく、人間というものは「色欲」には逆らえない。
これはまさしく兼好の人間観察からも、そしておそらく兼好自身の体験からも導かれた、どんなに時代が移っても変わらない真理!
そして、このような体の人であれば、もう一層逆らえない…と言っているあたり、それは兼好の好みでは?と、隠しきれない人間性が滲んでいるところが、なんとも微笑ましい!兼好も惑いそうだ… 人間だもの…
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2019-04-25 17:40:59
月見る景色なり 『徒然草 気まま読み』#23今回扱うのは、第三十二段。
旧暦9月20日ごろ、ある人に誘われて、兼好は明け方まで月を見て歩くことになった。
現代人にはない時間の使い方である。
するとその途中で、誘ったその人は兼好を置いてある家に入って行く。
兼好、置いていかれたことを特に気にするでもなく、家や庭の様子の風情を味わい、その家の主の人となりを思い浮かべる。
さりげなく、そしてはかない余韻の残る、情緒あふれる徒然草の一つの世界。悪い印象を残したまま死にたくはないよね 娯楽の無い時代だからそれで良いのでしょう ティアマト彗星は? 夏目漱石「日本人にとってI love you の訳は月が綺麗ですねだ」 令和を前に令月ですか? そうそうドアが閉まると同時に玄関の灯もパタッと消える...
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